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残酷なこと

なんとか2月中に間に合いました!

危うく3月まで持ち越すところでした・・。今日を逃すと3月中旬になってたかも。
よかった。


「身代わり伯爵」の二次です。
前回、前々回と主役カップルをいちゃいちゃさせたので、今回は糖類ゼロで!


ジャック目線で書きました。
(糖類ゼロ=ジャックって・・。可哀相すぎる!)

そんな団長にも、きっとモテ期は来るよ!!




彼は床にめり込むほど落ち込んでいた。

(まさか・・・ありえない。)








その日、彼、ジャック・ヴィレンス近衛隊隊長は面倒なデスクワークをさっさと終わらせて、足取り軽く大公のプライベートルームに向かっていた。

朝に大公から言い付けられていたのだ。
「仕事が終わったら、来てくれ。紹介したい人物がいる」と。
またこうも言われた。
「一度はイルゼオン離宮で会っているはずだ。ミレーユと一緒にシアラン入りしたから。」と。


ミレーユに関連して出会った人物は2人いた。
一人はベルンハルト伯爵だと思っていた人物だ。こちらは、本物のベルンハルト伯爵に会って、実はその人はアルテマリスの第2王子であることを知らされた。
もちろんその事実にも、第2王子さえも動かせるミレーユの力にも驚いたが、彼はすでに母国に帰ってしまった。
つまり、これから会うのは「ルーディ」とミレーユが呼んでいた、あの女性の事だ。

そう理解した時から、ジャックは世界が光に満ちたように感じた。

(彼女に会えるのか!)

もともと男所帯の騎士団である上、放置されていた第五師団だ。他の師団に輪をかけて女っ気がなかった。
偽大公の覚えめでたかった団などは、優遇を求める出入りの商人たちなどから、なにかと「接待」されていたのだろう。
当然第五師団にはそんな経験はない。それゆえにイゼルス曰く「うぶな者が多い」のだ。


幸せな気分で大公のプライベートルームの前に着き、扉の前の武官に取り次ぎを頼む。

迎え入れられた部屋には2人の人影があった。
一人はこの部屋と彼の主であるエセルバート大公殿下。
もう一人はまさに彼女だった。


しかし、ジャックはすぐに声が出なかった。そして、顔に張り付いていた幸せな表情が一気に崩れ落ちた。
長椅子でうたた寝している大公の頭が、ルーディの膝の上に置かれているからだ。
瞬時に思い浮かんだのは、ミレーユに見せてはいけないという事だった。

(一人の男を2人の女が奪いあう・・・・!)

ジャックが頭の中であらゆる修羅場が繰り広げ、言葉を失っている間に、事態は悪化した。
ルーディの目線が自分から外れたのを感じ、彼女の視線の先を辿ると、ジャックの背後にミレーユが立ち尽くしていたのだ。


(――!!)

ジャックは体の血液が瞬時に下へと降りるのを感じた。
色をなくしたジャックとは対称的に、ミレーユの顔は赤味を増していた。

(・・・・何かいい言い訳を!!いやいや、その前にここからミシェルを連れ出すべきか?
・・ちょっと待て!ミシェルなら彼女に殴りかかってもおかしくない。この場合守るべきはミシェルなのか?)

ジャックの頭の中で様々な想定と仮説、その場合の対処案が浮かぶが、どれひとつとして身体を介して実行には移されなかった。いや、移す事が出来なかった。

しかし、ジャックが動くまでも無くミレーユとルーディが同時に口を開いた。

「オカマ!」
「まないた!」

ミレーユは叫ぶなり、部屋の中につかつかと入っていく。
「ちょっと!ルーディがどうしてここにいるのよ!?というか何してるのよ!!」
「うっさいわね!リヒャルトが起きたらどうするのよ!?寝ぼけてる時がチャンスだって言ったでしょうが!?」
「だから、どうしてそんなことしてるのよ!」
「うたた寝してたから、枕よ!あんたみたいな貧相な身体じゃ出来ないでしょうが!」
声が小さい方が負けといわんばかりの大声で、2人は言い争いを始めた。

2人の大声でリヒャルトは意識を取り戻し、のろのろと頭を持ち上げる。最初にミレーユの姿を認めたようで、とろけるような微笑を浮かべた。
「ミレーユ、どうしたんですか?」
けれど、当のミレーユは顔を赤くしたままリヒャルトを見下ろして答えない。
その様子に疑問を感じたのか、視界に他人の姿を認めたのか、リヒャルトはゆっくりと視線を左に移した。

「ルーディ?もう少し後に来ると思っていたのに。・・・というかここで何をしてたんだ?」
「別に。リヒャルトが疲れてたみたいだから枕になってただけよ。」
ルーディは開き直って、空いた脚を組んだ。
「は?」
「リヒャルトに膝枕してあげてたんじゃない。」
「だからそれがおかしいって言ってるのよ!!」
「うっさいわね!このまないた!」
「ミレーユ、落ち着いて。そしてルーディは少し黙っていてくれないか。」
「誰がまないたよ!あんたのそれは偽物の癖にっ!」
リヒャルトの声すら届いていない様子で、ミレーユはルーディの胸を指差した。

そしてジャックの耳には、現状よりも気にかかる言葉が頭の中に入り込んだ。
(偽物??彼女の胸がか!?・・・・・!)

次の瞬間、ジャックは入室時よりも衝撃的な光景を眼にした。

ミレーユが素早くルーディの背中に手を回して、偽物の胸を剥ぎ取っていた。
そして、何よりジャックからジャックに衝撃を与えたのは、偽の胸の下から現れたルーディの胸が男のものであった事だ。

(!!?)

「ちょっと!何してんのよ!?もうあんたにこれ貸してやらないわよ!!」
「借りないわよ、こんなもの!外した淋しさったらないんだから!」
相変わらずジャックの目前には、大声で喧嘩しているミレーユとルーディ、さらにミレーユをなだめようとしている主君がいるが、もはやジャックの脳には入ってこなかった。

(まさか・・・ありえない。)





その後、ジャックはどうやってあの場を治めたのか、自分はどうしていたのか、どうして自分がベッドに横たわる事となったのか、全く覚えていない。
そして口が使い物になったとき、枕元にいたイゼルスに『真実を目で確かめることはあまりにも残酷だ』と語ったという。


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comments

楽しかったです(笑)!

こんばんは。
この度は、新作を拝読させて頂きました。
あかつきさまは更新が早くて、本当にすばらしいです!

更に、今度はジャックが主役!
そして、残酷なルーディの真実を知ってしまう、何処迄も報われないジャックに合掌しました!
オクヤミモウシアゲマス・・・。

>最初にミレーユの姿を認めたようで、とろけるような微笑を浮かべた。

リヒャルトのとろけるような笑顔を想像したら、私もドキドキしました(笑)。
ミレーユだけに見せる、とろけ顔のリヒャルトが好きです。

>「借りないわよ、こんなもの!外した淋しさったらないんだから!」

対して、ミレーユのこちらの台詞には吹き出しました(笑)。
現実を見たら、余計に「・・・!orz」となるよね!

あれ?
感想がジャックより、リヒ×ミレに集中してしまいました(笑)。

楽しい(?)お話を、ありがとうございました!

ジャック……

笑いました。
ありがとう。
ジャック大好きです。
いいなああ。
ジャック……。
書きたいなあ。
第五師団……。

↑なんか怪しい人になってるから気をつけて(笑)。
またうちに遊びにいらしてくださいね。

わーい!


sakuraさま
コメント、ありがとうございます。


ジャックが主役なのに、注目されない・・・・。

私もです!
私も書いていて、ジャックよりもミレーユとリヒャルトをどうするか、という事の方が悩みました。
何でだろ・・。あんなに存在感あるのに、どこに行っても報われないなんて。


>ミレーユのこちらの台詞には吹き出しました(笑)。

吹き出してもらえてよかったです。
「とにかく、甘さゼロの面白い二次にしたい!」を目標にしていたので。

>現実を見たら、余計に「・・・!orz」となるよね!

そうですよね。偽胸は所詮偽物!
断然アンチ偽乳派なので、ミレーユには愛用して欲しくないな・・・。
きっとリヒャルトも望んでいないだろうし。

読んで頂いてありがとうございます。

座布団いただき!

桔梗さま
コメントありがとうございます。

座布団、いただきました~!(勝手に)

>書きたいなあ。
>第五師団……。

是非!是非!
いいですよね。第五師団!実は第五師団ってネタの宝庫だったり・・。

読んで頂いてありがとうございます。
また桔梗さまの所にもお邪魔しますね。

はじめまして

こちらでははじめまして。moaと申します。
拍手の方にしようかと思いましたが!!
外した淋しさに噴きました(笑)。
かわいそうな団長の本領発揮に楽しませていただきました。
あかつき様の切り口が楽しいです。

Re: はじめまして


maoさま

はじめまして。あかつきと申します。
コメントありがとうございます。

そして先日は、愛の告白ありがとうございます!

>外した淋しさに噴きました(笑)。

嬉しいです。
笑わせてナンボ!と思って書いたので、思う存分笑ってやってください。

読んで頂いてありがとうございます。
マイペースながらも頑張りますので、また是非いらしてください。

Re: Re: はじめまして



本当にごめんなさい!!人違いをしていたようです。
大変な失礼をしました。
どちらの方にも本当に申し訳ありませんでした。


改めまして。
moaさま、はじめまして。

読んで頂いて笑っていただけて、本当に嬉しかったです。
拍手ひとつひとつ、コメント一つ一つが私の動力源です。

このたびは本当に失礼な事をしてしまいました。
図々しいですが、また読んでいただけたらと思います。
申し訳ありませんでした。

No title

こちらこそ。紛らわしくてすみません(笑)。
maoさまもいらっしゃるんですね!
一文字かえると素敵な名前になると気づかせていただきました!

Re: No title


moaさま

moaさまも十分素敵な名前です!
(勝手に間違えた私が悪い・・・。)

これからはちゃんと確認します。本当にごめんなさい。

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あかつき

Author:あかつき
地域 :兵庫県
血液型:B型

☆好きな漫画☆
『フラワーオブライフ』
『ハチミツとクローバー』
『ベルサイユのバラ』
『君と僕。』
『風光る』『海街diary』
『あさきゆめみし』
『天才ファミリーカンパニー』
など

☆好きなラノベ&小説☆
『身代わり伯爵』
『彩雲国物語』
『伯爵と妖精』
『死神姫の再婚』『十二国記』
『銀河英雄伝説』
『嗤う伊右衛門』『魍魎の匣』
など

☆好きなアニメ☆
『マクロスシリーズ』
『夏目友人帳』『とらドラ』
『銀魂』『ヘタリア』
など

主に『身代わり伯爵』シリーズの二次創作を置いています。
よろしければ、どうぞゆっくりしていってくださいね。

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